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鼻をかんでいる女性

インフルエンザはリレンザが開発されるまで、画期的な治療法はなく、解熱剤などを使った対処療法のみで、合併症などの危険から望まれていた抗インフルエンザ薬です。
1989年に治療薬として開発されると、翌年には瞬く間に世界中で使用され、日本では遅れて2000年頃から発売されています。
リレンザの有効成分ザナミビル水和物は、インフルエンザウイルスが細胞から細胞へと移動して増殖する際に必要とされるノイラミニダーゼを阻害する作用で、ウイルスを細胞内に閉じ込めて増殖を阻止するのがリレンザの作用機序となっています。
そのため、インフルエンザA型およびB型には効果が発揮できるものの、ノイラミニダーゼを必要としないC型には無効と言われています。
同様の作用機序を持つオセルタミビルもまた、リレンザの発売から遅れて2001年に流通し、リレンザの吸入型で咽喉部分にしか効果がないのに対し、経口薬で全身に作用することから広く使用されるようになりました。
オセルタミビルは異常行動の問題からも有名になった薬で、リレンザよりも多量に消費されることになりましたが、10~20歳未満の子どもには使用を控えるように制限がかかったことで、再びリレンザがその年代に使用されるようになっています。
現在では政府がパンデミックを想定し、備蓄薬のひとつにしているほか、多量に消費するオセルタミビルで耐性菌ができた際の回避用のひとつとされています。
医師の間でも、オセルタミビルを重症の患者に使用することと、リレンザが携帯しやすく予防に適していることから、予防薬および軽症の患者に使用するようになっています。
日本では吸入が上手くできない年代の5歳未満には処方されることはありませんが、5歳以上の小児へ適応が承認されていることからも、今後ますます利用される抗インフルエンザ薬と言えます。

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