僕の場所
一週間の遠征を終え我が家に帰ってきました。
もちろん娘2人はとっくに寝てしまってましたが
家内が迎えてくれるだけで十分でしょう。
家内も寝ててしまったらどうしようもないですがね。
帰ってきたらちょうどTVで桑田さんの特集をやっててね。
「栄光と挫折」ついつい見入ってしまいました。
桑田さんを頑張らせるもの・・・。
自分自身の強さもあるんでしょうけど、その自身を支えるのは
家族の強さでもあるんだなとしみじみ感じました。
昨日のゲーム後、記者さんに「今の自分を支えてるものって何ですか?」の問いに
僕は「今までやってきた意地かな」って応えたんだけど
その中に家族の支えって必ずあるもの。それがあるから今こうして頑張ってられる。
けど、「家族のために」とか「家族を守るために」とかは僕自身、思わないようにしてる。
気持ちが守りに入ってしまうから。
人間、気持ちが攻めてるときって意外に強くて、どんな逆境でも絶えられるけど
反対に受身には入っているときって結構モロイものでね。
僕も一時期そういう経験をしたことがあった。
すべてにおいて打ち負けそうになったときがね。
それが2003年のファーム落ちなんだけど。
「やめる時ってこんな感じなんだろうな」って初めて思った、あの時。
その時、家内は涙ながらに「辛かったらやめていいよ」って。
そう、うちは平気で言うよ。平気じゃないんだろうけど、僕が苦しんでるのが嫌みたい。
そう言われちゃうと、逆にやめれなくてね。
こんなことで家族を泣かしちゃいかんと思って。まあ、それだけじゃないんだけど
とにかく気持ち的に守りに入るのはやめよう、常に攻めて行こうと思ったね。
そういった意味では、うちは桑田さんとこみたいに強くはないような気はするけど
家内は家内なりに頑張ってるからね。感謝してますよ。
って、桑田さんのTV見て泣いてるし。僕も。
立場は違ってもいろいろと彷彿させてしまう所がありますからね。
昨晩は昨晩でプロゴルファー、中島常幸プロの特集をやっててね。
そんなのばっかり見てたりするんですが。
でもトッププロだからこそ思うところ、感じるところ、いっぱいあるんですよ。
そしてまたその言動、行動にも説得力がある。
だいたい、怪我とか以外で挫折を経験する人、特にある程度の地位や栄光を
手にしてしまうと、自分の居場所に彷徨うときがある。
年齢や力の衰え、若手の台頭を素直に受け入れられずにいつまでも
いいときの場所に踏みとどまろうとするとき挫折感を味わうんだよね。
中島さんもそう言ってた。
やっぱり「栄光と挫折」、勝てなくなってきた時、あまりの落胆さに
自分を受け入れられなかったそうです。
そこで印象に残ったのが「ここが今の自分の居る場所なんだ」ということ。
中島さん自身もTVで難病で苦しむ子供の特集をやってるのを見て思ったそうです。
「好きなゴルフをして苦しむならいいじゃないか。それならこの苦しみを楽しもう」と。
心打たれましたね。
同時に僕の中で何かスカーっと抜けたような気がしました。
「苦しみを楽しむ」口で言うほど簡単なものではないけど
原点は「野球が好き」であるということ。ここだな。
今の自分の場所を謙虚に受け止め、今の苦しみを楽しさに変えれるよう
そして、後で幸せと思えるように今を一生懸命頑張ろうと思います。
そこで思い出したのがファーム落ちしたとき、江尻さんが僕に言った言葉
「琢朗は木綿なのにいつの間にか絹のような気持ちになっている」
そう、木綿こそが僕なんです。
そしてまたここも僕の居場所です。
